幼児の「糖化」は要注意!「糖化」を知って正しく対処しよう
からあげ、エビフライ、コロッケにフライドポテト。
これらはお子様ランチの定番メニューで、どれも子どもたちが大好きな食べ物ですね。
子どもが好きなメニューだからといって、夕食のメニューに頻繁に登場していませんか。
もちろん、鶏のからあげやエビフライなど、どのメニューにも子どもにとって欠かせない栄養素が含まれています。
しかし、揚げ物ばかりを食べていると、体の中で「糖化」という現象が進行し、子どもの肌や血管、骨などが劣化してしまう
恐れがあります。
そこで今回は、幼児の「糖化」を予防するために有効な食事についてお伝えします。
「糖化」について知ろう!
糖化とは、食事などからとった余分な糖質が体内のたんぱく質と結びつき、体温の熱が加わることによりたんぱく質が変成して、AGEs(終末糖化産物)(*1)という老化物質を生成することです。
ホットケーキの材料に含まれる糖質(小麦粉、砂糖)とたんぱく質(卵、牛乳)がくっついて熱が加わると茶色いコゲができますよね。
糖化は、この現象が体内で起こっているため「体のコゲ」とも言われています。
糖質の食べ過ぎでもAGEsは生成されますし、こんがり焼けた料理や揚げ物を食べることでも体内にAGEsが蓄積されてしまいます。
AGEsは体内に蓄積すると皮膚や骨、臓器などに炎症を引き起こします。
老化を促進する要因として「糖化」が問題になっているため、大人が注意すべきことと考えられがちですが、実は幼児のころから注意が必要なのです。
では、なぜ幼児のころから糖化対策が大切なのでしょうか。
*1 AGEsは、Advanced Glycation End Productsの略
幼児も「糖化」に注意が必要なワケ
幼児期に糖化が進んでしまうと、血管や骨の質が悪い状態のままで成長してしまうため、将来的に骨粗しょう症やケガや病気にかかりやすくなってしまう恐れがあります。
また、糖化によって生成されたAGEsは厄介で、一度体内で蓄積されるとなかなか体外に排出されません。
そのため、幼児のころから糖化を予防し、体内にAGEsをため込まないことが大切なのです。
「糖化予防」に大切な食事
体内に余分な糖質があると糖化は起こりますが、血液中のブドウ糖が多いほど、たんぱく質と結びつきやすくなり糖化が進みます。
そのため、糖化予防には血糖値の急上昇を抑える工夫をすることが大切です。
また、糖化している食べ物を控えることも大切です。
1.朝食はしっかり食べる
糖化を抑えるために、糖質を含むごはんやパンを食べないという考えは逆効果です。糖質は子どもにとって重要なエネルギー源なので、適正の範囲でしっかり食べましょう。
また、朝食を抜くと、その分昼食でたくさん食べてしまいます。その結果、急激な血糖値の上昇がおこって糖化現状を促進させてしまいます。従って、朝・昼・晩の3度の食事はしっかり食べましょう。
2.野菜を先に食べる
ママパパ世代は学校給食で「三角食べ」が推奨されていましたよね。確かに三角食べにはメリットもたくさんありますが、糖化予防の観点から言うと、食物繊維が豊富な野菜を先に食べるのが正解です。
また、早食いを避けてゆっくりよく噛んで食べることも血糖値の急上昇を防ぎ、糖化予防につながります。
3.糖化予防の食材や調理法を取り入れる
野菜やきのこ、海藻やイモ類などの食物繊維が多い食品は糖化予防に効果的と言われています。
また、食材の調理法は、「生<蒸す・茹でる<焼く<揚げる」の順に高温で調理するほど糖化リスクは高くなります。
揚げ物より煮物料理、野菜なら天ぷらよりサラダで食べるように心がけたいものです。
4.糖化している食べ物を控える
糖化した食べ物とは、「たんぱく質+糖」が加熱されてこんがり焼けた状態のものです。
唐揚げやエビフライ、コロッケなどの揚げ物の他に、甘いパンケーキやドーナツなども糖化している可能性が高いため、なるべく控えた方が良いでしょう。
とは言え、これらは子どもが大好きな食べ物ばかりですよね。食事は好きなものを楽しく食べることも大切です。食べすぎには十分に注意しながら、野菜もしっかり食べてバランスよく組み合わせていきましょう。
「糖化予防」に適したLUCEのメニュー
揚げ物や糖質の多い食べ物を食べてしまった次の日は、野菜たっぷりのLUCEのメニューを取り入れて、体をリセットさせると良いですね。
食物繊維たっぷり「さつまいものポタージュ」
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阿知和 りか