私たちの体は食べたものでできています。それは脳も同じです。脳はブドウ糖をエネルギー源として働きます。
また、噛む力や食材の香りで脳が活性化し、元気な脳を作ることができます。
そこで今回は子どもの脳を発達させるために大切な、脳と食事の関係をお伝えいたします。
脳のエネルギー源はブドウ糖
脳のエネルギー源となるのは、主にごはんやパンなどに含まれるブドウ糖です。
空腹時に思考力が低下したりイライラしてしまうのは、血糖値が低下し脳に十分なブドウ糖が補給されていないためです。
朝食を食べない子どもは食べる子どもと比較して、学力において劣っているという調査結果(文部科学省国立教育政策研究所)もあるように、
毎日の子どもの朝ごはんは、ごはんやパンなどの主食を中心にバランスの良い食事をすることが脳にとっても大切なのです。
よく噛むことで脳を活性化
よく噛みあごを動かすこと自体が、脳への血流を増やし脳を活性化させます。
また、血液には体に必要な栄養や酸素も含まれているので、噛めば噛むほど脳に栄養と酸素が行きわたります。
さらに、よく噛むことで食材のうま味や甘みをしっかり感じることができ、
その情報が脳へと伝わり満腹中枢が刺激され、満足感を感じることができるのです。
香りが脳を活性化
嗅覚は五感で唯一脳に直接情報を送ることができます。
香りを嗅ぐと大脳辺縁系に伝達され、記憶をつかさどる海馬にも伝わり、食材や料理の香りが美味しさの記憶として残るのです。
また、香りにはそれぞれ異なる効果があり、ペパーミントの香りは消化不良を緩和し、バニラはストレスを和らげ、
オレンジは食欲を増進させ気持ちを明るくするといった効果があります。柑橘類の皮は捨てずにお風呂に浮かべると、
子どもが楽しんでくれるだけでなく、香りの効果も期待できますよ。
楽しい食卓が脳の一番の栄養素
遊び食べ、偏食、少食など、子どもの食事には悩みはつきものです。
つい叱ってしまう母親の気持ちは私も分かります。
しかし子どもにとって食事が楽しいと思えることが、将来子どもの偏食や少食を改善し、脳にとっても良い効果があります。
楽しいと感じる時、脳の中の偏桃体からはドーパミンという幸せホルモンが分泌され脳全体を刺激するのです。
手作り料理を子どもに与えることが良い母親だと思い込んでいませんか。
お気に入りの市販品があれば上手に利用して、母親は笑顔で子どもは楽しく食事をすることが大切です。
子どもの脳と心と体を元気にするために、まずは楽しい食卓から心がけてみましょう。